「夜明け前より瑠璃色な」感想日記 その4

ミア・クレメンティスシナリオ

序盤から終盤にかけてのお話のまとまり方は十分に良かったと思うのですが、それだけにラストの評価が微妙かも。以下反転。




ラストのあれは、どうなんですかね……。あれだけ別れる決意を固めたところ、いきなりフィーナの一言でひっくり返されてしまって、感動するよりも戸惑いました。あれでなおミアがフィーナについていっていれば結構すごかったのですが。あえて安直な別れの感動を避け、あくまで恋愛の成就にこだわったスタッフの狙いがあったのでしょうか? 


結局、こう考えてしまうのは「達哉&ミア」の魅力を「フィーナ&ミア」以上に書けてなかったためではないかと思うんですよね。読む方は完全には達哉に感情移入できていないので、第三者的視点としてミアはフィーナと一緒にいるのが一番良い、と思えてしまう。


それに、フィーナシナリオでは「姫であることをも含めてフィーナである」ということが強調されていて、だからこそ役割と恋愛の両立を図る努力につながったわけですが、このシナリオではミアが補佐の役割を捨てたような形になってしまっています。いささか統一感に欠ける感でした。個人的にミアにそんなに萌えを感じなかったことも(もちろん良い子だとは思いましたけど)、こういう評価につながっているのかもしれませんが……。


エピローグの2人の姿を見ていて「良かったな」と思えたことも確かなので、後味自体は悪くないです。おまけシナリオの「玉座を君に」を面白かったですし。あの劇を企画考案したのはどっちなのでしょうか……。やっぱりフィーナ?