「夜明け前より瑠璃色な」感想日記 その2

鷹見沢菜月シナリオ

もし最初がフィーナシナリオ固定でなければ、僕はこの菜月から始めるつもりでした。体験版をプレイした時点で、かなり魅力的なキャラでしたので。ルートが開放されたので早速進行。以下反転です。




「ストレートな恋愛物語」というのが通しての感想ですかね。もともとお互い憎からず思っていたわけで、菜月の推薦受験を機に恋心に気づくようになる二人の図は、変にひねらず、回り道をさせなかったのが良かったと思います。


今シナリオは菜月よりも達哉がキーでしょうか。良い面も悪い面も表に出てきてますので、なかなか評価が難しいです。良い面は、バイトに励み飼い犬を愛情こめて世話する好青年であり、自分からしっかりと告白をする勇気のあるところ。一方悪い面は時折理性が利かなくなるところですね(笑)。「約束」のことに触れられたからといって突然怒り出すのはどうかと思いましたよ。フィーナシナリオでもそういうシーンがありましたが、どうも彼には逆切れ気味な性質があるようです。この辺は達哉よりもシナリオライターの責任と言う気もしますが……。あと、親御さんに釘を刺されているのに、ほとんど無視して性行為に及んでいるのは……まあ同意の上だから置くとしても、せめて避妊してください、頼みます(この作品に限ったことではありませんが、製作者の方もそれで「引く」プレイヤーのことを考慮してほしいものです。せめて選択肢を希望)。


菜月の魅力は予想通りで文句無かったですが、シナリオ的な起伏やボリュームにはやや不足感もありました。菜月の獣医になりたい動機は普通に「犬を助けられなかったから」で十分であり、変に達哉を絡ませる必要は無かったと思いますし、もっと二人の学校(「学院」ですか)での姿や、幼いころから積み重ねてきたエピソードを見たかった気もします。フィーナもいささか影が薄くて残念でした。アドバイザーとしてほぼ無敵な彼女の立ち位置は生かされてましたけどね。