WBCにおけるイチロー発言に思う

ワールド・ベースボール・クラシックが始まってからというもの、イチローのコメントが熱いです。例の

「戦った相手が、『向こう30年は日本に手が出せないな』と、そんな感じで勝ちたい。勝つだけではいけないと思う」

から始まり、韓国に2度負けると

「僕の野球人生で最も屈辱的」

昨日の勝利では

「今日、負けるのは日本のプロ野球の汚点になるところだった。本当に気持ちいいですね。本当に、しゃくに障りましたからね。野球というのは、けんかではないですけど、そんな気持ちだった」

ときました。94年、彗星のように現れて以来10余年見てきましたが、イチローってこんな直接的なコメントをする選手だったかと、びっくりしてます。ただ正直、その語調の強さにはちょっと引っかかったりもするんですよね。「30年」発言は――本来の意図とは違うにしろ結果的に――相手に対する挑発になってしまいましたし、昨日にしろ、韓国が強かったことは確かなのですから、もうちょっと相手をたたえるようなフレーズがあっても良いのではないか、などと思ってしまいました。


もっともこれは、はたからのんきに見ているファンだから言えることなのであって、当人にしてみればそれこそ「けんか」の気持ちでいかないとやっていられない真剣勝負の場。そんな甘いことを求められても困るというところなのかもしれません。日本野球と自分の実力とに強烈な自信と誇りをもつがゆえの発言であることは十分に伝わってくるので、なんだか複雑な気持ちです。


阪神タイガースの公式サイト掲示板でも結構長いトピがたってるので、いろいろと考えさせられました。