「かしまし」に足りないもの

Wikipediaの秀逸記事になってる「性同一性障害」の記事によると、性同一性障害者は深刻なアイデンティティの危機に陥ることが多いらしいです。さもありなん、実感までは出来ませんが、心と体の食い違いに悩むのというのは理解できます。で、思ったのですが、「かしまし」において今のところ無視されているのがこの点だなあと。


はずむは男から女になってしまうという未曾有の体験をしたにも関わらず、一向に悩んでいる様子を見せません。そこがどうも、彼女のキャラクターをつかみにくいものにしてしまっていると感じます。一体、性自認はどういうことになっているんだろうかと。もともと女性っぽい性格と評されていただけに、問題無しなんでしょうか。作品の方向性が違うと言えばそれまでですが、多少ともその辺まで描いてくれるとすごいなあと思います。


考えてみれば周囲の人も(出てくる範囲では)はずむを受け入れているわけで、はずむは幸せ者ですね。