魔法少女リリカルなのはA’s 第12話「夜の終わり、旅の終わり」

いよいよクライマックス。序盤からバトルか、と思いきや前半は割と静かに進みました。闇雲にうちかかってもしょうがないわけで、作戦タイムが必要なのはもっともです。で、出された結論は「宇宙に送り込んでアルカンシェルで消し去る」 こういう手段は全然予想していなかっただけに、「やられた」という思いでした。もうアルカンシェルは使われないものかと思っていましたが、設定を出した以上きっちりと生かしきるシナリオ構築はさすがです。
そして決戦へ。正直、燃え度は期待していたほど高くなかったように思います。みんなして攻撃するばかりでしたからね。敵さんの抵抗も薄かったですし。前作11話や、今作1・2・7話のような緊迫感、流麗さはさほど感じられませんでした。もうちょっと盛り上げて欲しかったかなあ。



……とは言え、ダメだというのでは決してありませんよ。



再びはやての元に集った守護騎士達。
ちゃんとなのはに名前で呼びかけたヴィータ
力強く未来を見据えるクロノ。
暴走体に対しても「ゴメンな」と謝るはやて。



派手な光の乱舞の中に織り込まれていた小さな出来事。その一コマ一コマがきちんと心に響いてきて、静かな感動と安堵がありました(クロノのセリフなんて前作から引っ張ってきてるというのがまた驚きです)。最終戦にふさわしい決着だったと思います。アルカンシェルで宇宙の藻屑と消えた闇の書の防衛機構。夫の仇を討ったリンディ提督の思いも、いかばかりだったことでしょうか……。


それにしても、今回一番驚いたのはラストでした。これであとはハッピーエンド、と油断していたところをつかれましたからねえ。まさかここに来てはやてが倒れてしまうとは……。最後まで緩むことなく疾走するリリカルなのはA's。果たしてアリサとすずかは来週こそ見せ場があるのか。そして、全然壊れてそうにないレイジングハートエクセリオンモードの伏線は作動するのか? 名残惜しくも最終回を心待ちにいたします。