「アメリカを幸福にし、世界を不幸にする不条理な仕組み」

アメリカを幸福にし世界を不幸にする不条理な仕組み

アメリカを幸福にし世界を不幸にする不条理な仕組み

先日読んだ「それでも新資本主義についていくか」に続くグローバリズムに批判的な一冊。「市場が正しいというのは全くの誤りである」という著者の主張は明快で分かりやすいです。こちらもずいぶん前の本になりますが、ライブドア楽天村上ファンドなどの株攻防を見ていると、まさに日本の今にも通じる視点ですね。小泉政権の方向性は基本的に経済のアメリカ化みたいなところにあるのだと思いますが、阪神タイガース上場問題の反応を見ていると、少なくとも日本はまだ「株主価値が何より善」という価値観には染まっていない。そこに少しほっとしたりもします(もっとも、株をやっているものとしてはある程度株主を重視してもらわないと困るのではありますが)。