野球小僧に見るプロ野球の初心

さて先日触れた野球小僧の最新号ですが、特集の中に期待の若手選手12人のインタビューが入ってます。野球ファンでもなかなか全員は知らないような「これから」の選手ぞろいなのがさすがに野球小僧なのですが、いやこの企画、なかなかに心に響きました。
印象的なのは、彼らが口々に語るプロの世界のすごさと厳しさですね。皆アマチュア時代はトップクラスにいた選手なのに、プロに入ると周りは自分よりとんでもなく上手い先輩ばかり。何とかして追いつき追い越そうと、投球、打撃、守備、そして精神面向上まで、必死に奮闘努力する日々。若手選手ならではの身近な感覚で語られる言葉は、読者の身にもあらためてプロの「トンデモなさ」を突きつけてくれました。思えばファンとして時間を経るうちに、いつの間にか彼らのプレーを「当たり前」として見過ごすようになっていたのかもしれません。ついついテレビゲーム感覚で選手達の数字だけを論評しがちだったかもしれません。でも本当に大切なのは、試合の中で生まれる一つ一つのプレーそのものではないかと、そんなことを思わされました。
開幕までいよいよ二週間。去年のストライキ余波でファンサービスが声高に叫ばれている昨今ですが、一番のファンサービスというのはやっぱりプロならではの高レベルな野球を見せてくれることでしょう。改革元年とも証される今年、選手のみならずファンも初心に戻って野球を楽しみたいものです。