ローレライ、感想の感想

公開されてより数日。大分皆さんの感想も増えてきましたが、全体的には「中の上好評」くらいでしょうか? 絶賛まではされないものの、結構楽しめたといったような評価が多いみたいですね。一方で批判する意見も結構あって、人によってかなりブレが大きいようです。で、どちらの結論をとるにしても、よく指摘されている欠点は次の二点。


1・CGがしょぼい
2・時代考証等のリアリティが無い


1については僕もそう思います。「技術以前に予算の問題」という声が多いですし、実際そうなんでしょうが、そういうエクスキューズをつけなくてはならないというのはちょっと寂しい話ですよね。頑張れ日本映画界、と言いたいです。
難しいのは2つ目の問題で、これは原作を読んだときからちょっと気になったのですが、どうもローレライでは「第二次大戦の史実の重さ」と「燃える架空戦記」が融合し切れていないのでないかと。半分が戦争文学で半分がライトノベルと言いますか。それをほとんど感じさせずに最後まで読ませた福井晴敏さんの筆力にはすごいものがあったわけですが、短縮して映像になったことで目立ってしまったのだと思います。嘘っぽさを中途半端と見るか、新機軸のバランスと見るか、微妙なところですかね。
なおそういう意味では、福井さんの最高傑作は現実に左右されないですんだ「ターンAガンダム(改題:月に繭 地には果実 )」ではないかとも思ったり。あれは燃えます。