週刊文春、そしてSPA!のオタク関連記事に考える

まずは週刊文春。「過激ロリコン市場に小誌記者が潜入」なるタイトルで記事があります。あらかじめかなりの覚悟をして読んだこともあり、意外にも「バッシング」というほどの印象ではありませんでした。とはいえ、全体的に誇張と偏見を含んだ誘導的な文章であって、「良識的な記事」とはとても言えないのは確かでしょう。「自分達の理解できない文化」を考察するのでなく、ただむやみに否定し、嫌悪感を煽るようなのはジャーナリズムとして決して褒められないあり方と思いますけどねえ。「エロゲーが爆発的に売れている」の一文にいたってはほとんど捏造の域でないかと思ってしまいました。おりしも特集で朝日新聞とNHKの問題を大きく扱ってますが、果たして文春誌自身は自らを省みているのか、はなはだ疑問になってしまうところです。
一方のSPA!は「誤解と偏見の[オタク迫害]に異議アリ!」という記事。中身はタイトルから分かるとおりのもので、理不尽な差別的風潮に疑問を投げかけるというもの。SPA!誌らしくオタク側を擁護するような論調ですし、内容もかなりまっとうで、読んでいて嬉しいものがありました。……ただ、SPA!を読む読者層というのはそもそもオタク非難をする層からは離れているでしょうからねえ。それぞれ孤立していて論議が進まないという感はあります。ううむ……。
まあいずれにしましても、正当でない、納得のいかない論に対してはきちんと反論したほうが良いと思いますね。おそらくすぐには変わらないのでしょうけど。