プラネテス

終了。前評判に違わず良い作品でした。設定は未来とはいえ、現実感のある人と社会。宇宙開発に、環境問題とか内戦とか権力争いとかテロとか、さまざまな問題を絡ませつつ描かれた人間ドラマは見ごたえがありました。各人各様の人生がしっかり描かれていたと思います。逆にこの作品を見ると、多くのアニメの人間関係というのがどうも硬直的というか単線的に見えたりもしますね(別にそれが悪いとも限りませんが……)。タナベの頑固な性格も結局最初からあんまり変わっていないわけですが、回が進むにつれて、なにやら見ているほうとしても「彼女はべつにそれで良いんでないの」という感覚になっていくのですから不思議なものです。月面での極限状態でクレアの酸素を奪わなかったのは立派。頑固さは筋金入りでした。彼女ならきっと7年しっかり待ったりするのでしょう。そしてハチマキ。色々ありましたが、立派になりました。フォン・ブラウン号に乗って頑張ってほしいです。
全ての問題が簡単に解決するわけではありませんが、それでも希望の持てるラスト。素晴らしかったです。こういう作品が公共放送で夜に放映されているあたり、日本がアニメ大国だというのもまだまだ真実であるなあと思わされました。