「ダ・ヴィンチコード」

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉

ダ・ヴィンチ・コード〈上〉

ダ・ヴィンチ・コード〈下〉

ダ・ヴィンチ・コード〈下〉

ご存知ベストセラー。題名からしてなかなか好みっぽかったので年末読書用に買いました。結論から言うとそこそこ面白かったです。キリスト教の歴史に隠された秘密結社の存在と暗号。良いですね。わくわくしました。ただ素材が良かっただけに、うまくすればもっともっと面白く出来たのではないかという感も少々。扱っている事象の重大性に比して、お話の流れも登場人物の造詣もいささか軽いんですよね。史実と虚構の境目をつく題材だけに、もうちょっと現実感のあるつくりであればなお良かったと思います。
美術とかキリスト教の話がいろいろ出てくるので、僕もそうなんですが、その辺に興味があって、なおかつ詳しすぎない程度の知識の人が一番楽しめるんでは無いかと。ただ上下巻あわせて3600円のコストパフォーマンスは微妙です。せめて一冊に詰め込まれていればなあ……。
なお、似たようなイメージの小説としては「イエスの遺伝子(ISBN:419860827X)」がより面白かったので、ついでにお勧めしておきます。