シンフォニック=レイン日記 その5

今朝はちょっと雨に打たれてしまいました。クリスの気分が良く分かる? ……といいますか、無理です。冷たすぎです。たとえ毎日が雨でも簡単に慣れられそうにはないですね、これは。まあきっと、ピオーヴァの街は温暖で、かつ日本とは雨の質も違うということなのでしょう。実際、ヨーロッパではあまり傘を指さない文化もあるそうですし。

al fineシナリオ
……ではありますが、その雨すら伏線とは夢にも思わなかったです(汗)。参りました。双子の同一人物という流れは、二人が同時に出演しないことからもそれなりに読めましたが、雨までクリスの幻覚とこようとは。ファルの傘イベントまで使って刷り込まれた前提が崩れるこの驚き。良質のミステリーを読んだ感覚でした。ファルの性格などもそうなのですが、それと分かって読み直すと「ああ、そうなのか」と思わされるばかりの細かい描写がすごいです。
お話のほうはトルタの笑顔の裏の感情がただただ悲しく切ないですね。今までクリスとしてアルからの手紙を受け取り、トルタに接していたプレイヤーとして、それなりにショックを受ける展開でした。一方で、トルタにもクリスの見えない部分はもちろんあるわけで、今度はそれを客観的に見られると。視点の変更がとても面白い効果を生み出していたと思います。トルタ視点だとクリスに声がつくというのも良い演出でした。あえて不満を言えば、トルタがさんざん隠し通そうと苦悩した「嘘と真実」をりクリスが割とあっさり受け止めてしまった……というより戸惑うばかりで終わってしまった、ということでしょうか。まああれ以上鬱々とシリアスにされても困ったかもしれませんし、クリスの性格上そんなにトルタを責めないのも自然だとは思いますけど。ラストは悲しくも前を向いた展開で、これはこれで一つのエンディングかなと思いました。もっとも、これで「ゲームクリアおめでとー」などと言われてももちろん納得できないわけでして(苦笑)。ここまで悲惨なばかりのアルの名誉挽回とフォーニの素性話を期待して次に行きます。