CLANNAD感想 その3

・杏、椋シナリオ

 この二人はセットでの感想です。考えてみると、セットにせざるをえないという点ですでにもったいない気はしますね。二人とも良いキャラだけに。巷でも「椋シナリオが今日のおまけくらいにしかなっていない」と言われてしまっていますが、たしかに、二人とも主要ヒロイン格にすえても良かったのにという感もあります。もっとも、僕は最初椋目当ての椋エンドでしたから、逆に「杏シナリオが椋のおまけ」な印象なのですが。いずれにせよ重なる部分が多いということで。
 単体で見た椋シナリオは典型的ラブコメという感じで結構好きです。明るいですし。姉妹共通しますが、人の生き死にとか過去のトラウマとかが関わらないというのはKEYでは貴重。それだけに作中で浮いているという見方もありましょうが、もともと大作のCLANNADだけに雰囲気を広げるという意味では良かったのではないでしょうか。それに、僕としましては椋というキャラ自体が好きなのですよ。消極的そうで大胆さがあり、純真だけでもなさそうで、でもやっぱり良い子ですから。惜しむらくはシナリオ上タンザナイトのペンダントが何の役にも立たないことでしょうか。いかにサブ扱いとはいえ、せめてプレゼントさせてくれても良さそうなものでありますよ。
 一方の杏シナリオ。杏が目立ちません…。椋にはいつものトランプと違ってズバズバ当たりまくるタロットという名シーンがあるのですが、杏シナリオにおける杏は主役のはずなのにどうもインパクトが弱いです。シナリオの都合、あるいは不出来と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、他シナリオにおける活躍具合を見るに、彼女は本質的に脇で輝く人材なのかもしれないと思わないでもありません。ある意味「強さ」が朋也と同等でキャラも近いだけに、一対一でくっつけるとなると話が難しいのかなと。逆に言えば、それだけ相性のいいコンビということなのかも、とも思います。話がそれましたが、最後の入れ替わりにはばっさり騙されました。こういうのは騙されたもの勝ちですね。椋とのやりとりはちょっと甘い気もしましたが、後味は良かったと思います。でもできれば、もっと付き合った二人の様子を見てみたかったかなと。
 総合的に言って、悪いということはなかったのですが、もうちょっと姉妹の関係とか二人の家族の話とかなども入れて深めて欲しかったかなあという気はしました。あとボタンの活躍も。


 なお余談ですが、杏の設定と椋の申告で誕生日が異なる(9/9と9/14)のは何かしらのいわくがあるのでしょうか? 双子の出産時刻ってそこまでずれるのですかね…。

(……ネットで検索中……)

 やっぱり、まず難しいみたいです。う〜ん、そうなると設定の方を優先させて椋の申告が嘘だったということにしますか。理由としては、本当の誕生日を入れると姉と朋也の相性を占うみたいでイヤだったから、というあたりでどうでしょう。