近鉄とオリックスが合併へ!?

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前からひたひたと足音が忍び寄っていたとはいえ、ついに来るべきものが来てしまったかという、悲しい気持ちです。もし合併ということになればおそらく現行の2リーグ制維持は難しいでしょう。リーグごとに球団数が違っていてはちぐはぐですし、だいたいチームが奇数では日程も組みにくいですし。で結局、1リーグ制になんてことになってしまうのでしょうか…。辛いシナリオです。1リーグ制には賛成の方もある程度いらっしゃるんでしょうが、僕としては縮小再生産の道にしか思えないのですよ。チームが減ればレベルが上がるという見方もありましょうが、だったら2チームでやったら最高かというとそうでもないわけで。とりもなおさず、これから野球の道を志そうという若い人たちにとって、チーム数の減少は就職先の減少、そしてまた野球文化の衰退にしか映らないのではないかと思うのです。過去50年以上続いた分立と日本シリーズの存在は、プロ野球にとってかなり重みがあるもののはず。記録の整合性の問題もありますし、そう簡単に捨てられるものではないでしょう。なんとか回避して欲しいものと思います。
それにしても、今回の問題が特にやるせないのは、球界全体で精一杯努力を尽くして可能性が無くなったというのならまだしも、そうは見えないというところでしょうか。近鉄パリーグは問題が無いとは言わないまでも、それなりに経営努力をし、交流試合の提言、あるいは今季のプレーオフ制導入など、試行錯誤はしていたと思います。ネーミングライツ導入もそのうちの一つだったのでしょう。しかし、球界の反応は冷淡で断念。とくに巨人の渡辺オーナーは散々な批判のしようでした。まあたくさんの人が言っていることなのでいまさら多くを語りませんが、自らは安全なところにいながら溺れている人の手を振り払い、「自分で何とかしろ」と言い放つような冷たさ、といっては言いすぎでしょうか? 巨人のチーム、選手自体は特に嫌いではないのですが、球団の行動には疑問を持たざるを得ません。共存共栄であるべきプロスポーツ界において他者を切り捨てることは、結果自滅の道だと思うのですけれど…。また球界の努力といえば、選手側も選手側で、昨今の年俸高騰にはブレーキをかけて欲しいところです。ハイリスクハイリターンのプロの世界。結果を残せば一般の何十倍もの報酬があってもファンは納得します。ではありますが、現状は明らかに球界のキャパシティを超えてしまってきているわけで、見直しは必要でしょう。人件費に苦しむ親会社が球団を見切れば、結局苦労するのは選手であり、悲しむのはファンなのですから、選手会にはそういった点も考慮していただきたいです。
とにかく、せめてこれをいい機会に、球界はファンの納得のいくようにあり方を議論して改善して欲しい…。このまま経済力の苦しいところが順に切り捨てられていくような話では、ファンが悲しすぎますよ。