その3・千葉ロッテマリーンズ

●投手陣 ★★★★★

Bクラス定着のイメージが強いロッテですが、エース清水直に、アンダースロー渡辺俊、フォークの冴える小林宏と3本柱はリーグでも上位。リリーフ陣も、まさかここで化けるとは思わなかったセットアッパー薮田に、いわずと知れた守護神小林雅がいて強力です。4番手以降の先発投手ですが自由枠新人の久保が良さそう。加藤康もオープン戦では結果が出ています。あとは左腕セラフィニが今年は先発で行くとの話。去年は球はそこそこ速いものの安定感があるようには見えませんでしたが、今年は一味違うのでしょうか。私的にはやはりジョニー黒木に頑張ってもらいたいです。すぐに完全復活とは行かないでしょうが、華のある選手だけに期待してしまいますね。




●野手陣 ★★

慢性貧打に悩まされる状況は今年も変わりなしでしょうか。昨季は新外国人3人に期待がかかりましたが、成功といえるのはベニーのみ。そのベニーが4番にしっかり座れるのは好材料ですが、他に率とパワーを兼ね備えた強打者がいないのがなんとも弱いです。昨年期待を裏切った李と新外国人パクスチがどこまでやれるかが焦点ですが、悲しいかなオープン戦では両名とも2割にも満たない低打率にあえいでいて、大きな期待をかけることができなさそう。かくなる上は俊英西岡と今江の成長に期待し、我慢強く起用するのが良策なのかもしません。




●総評  ★★★

今年も投高打低は変わらなさそうですが、少なくとも攻撃力が大きく落ち込むということは考えにくく、一方の投手陣は上積み可能性高し。そう考えると昨季よりやや戦力アップと見ます。注目は真価を問われるバレンタイン采配でしょう。前回はならなかった2年目のシーズン。ともに初年度は後半に成績を伸ばし、「チームにバレンタインイズムが浸透してきた」と言われました。前回はその検証をすることができないまま去ってしまったわけですが、果たして今回はどうか。悪弊である大型連敗を避け、開幕からチームを上手く乗せることができれば、3位のみならず2位までいける可能性はありと見ます。




★私的注目選手 その1・小宮山悟

御年40歳。浪人後も復帰して頑張っている大ベテランですが、今年の注目はなんと言っても「新魔球・シェイク」 どうもナックル系のゆれる球のようですが、球速80キロ台のボールに打者がどう反応するのか、見たくてしょうがありません。問題は「屋外球場専用」というところなんですが……西武ドームは屋外に入るんでしょうか?




★私的注目選手 その2・李承菀

大きな期待と注目の中で過ごした昨シーズンは散々な出来で、すっかりと評価を落としてしまいました。しかし千葉マリンで場外段を放つなど、はまったときのパワーはさすがなのも確か。もとよりアジア系の選手は二年目に活躍すると言うジンクスも無いことは無いので(あやしげですが)、今年こその本領発揮が期待されるところです。と言うか、してくれないことにはロッテ打線は相当に厳しいです。もっとも、オープン戦の打率はここまで.056(!)。ううむ……。