素晴らしき日々〜不連続存在〜 プレイ日記

第3章メインルート&第4章 終了。


第3章終わったところでの感想はすっ飛ばしてしまいました。なにしろ面白すぎて止められなかったもので。勢いに乗って第4章までクリアです。


以下ネタバレ反転。



まず第3章。高島ざくろの物語。この章で一つ印象的だったのは、ざくろの描写です。第1・2章で見るざくろは、ちょっと天然ボケながら純情で可愛らしい女の子でした。でもこの章では、彼女の一人称になったことによって、今まで見えてこなかった姿が見えてきます。弱気で、内罰的で、いじめっ子達になんとか合わせようと必死で空気を読もうとして疲れている彼女。


「残念ながら、私は聡明でも感受性が高いわけでもありません」
「すみませんね……ブスのクセに胸だけ大きくて」


この辺の毒づきモノローグはなかなかにインパクトがありましたよ。


一方、「憧れの間宮君」の前では舞い上がって思考が飛んでしまう彼女の姿もありました。


「ああダメだ……あんまり下品な同人誌読むのやめよう。自分内のギャグが下品すぎていけない……」は妙に印象的に楽しかったです。


しかし、明るかったのもこのくらい。あとは暗闇に落ちていくばかりのざくろでした。やがて彼女は「前世の仲間」にであいます。普通ならば一笑に付すだけの話ですが、救いを求める心は飛びつかざるを得なかったのでしょうか。ただそうは言っても、前世のイメージがくっきりと浮かんだというのは不思議です。この辺、まだ物語の謎がありますね。


飛び降りたところでエンド。今はまだそれ以上のことは、なんとも語れません。




そして、物語の大きな謎が明かされる第4章。これまでの章の中でも一番面白かったです。そうかあ、3重人格だったのかあ(「新しい由岐」も含めると4重ですかね)。


間宮卓二、水上由岐、悠木皆守の3人に強い関係があることは示されていましたが、僕はもうちょっと大掛かりに、多重世界や時間移動の方向を考えてしまってました。考えてみればシンプルでしたね。ただ、単純に多重人格と悟らせないように、仕掛けが施されてもいました。他の人格の姿が見えたり、話せたり、他人からの呼びかけも変換して聞こえるとか。まあ、気持ちよく騙されましたよ。


皆守と由岐のかけあいも楽しいのですが、本筋は皆守と羽咲の純愛悲恋物語。なぜ「本来の兄」であるはずの卓二を差し置いて羽咲がそこまで「トモ兄さん」に愛情を見せるのか。そのあたりはさらに過去につながる物語がありそうです。


それにしても、この章でうならされたのは「新しい由岐」人格の描写についてでした。彼女は、第1章でプレイヤーが感情移入していた主人公であるのに、この章の皆守や「元々の由岐」からすると、自分たちのことを消し去る無情な異邦人に過ぎないという感覚。第3章におけるざくろの描写と同じく、複数章仕立てによる視点の変化が生きた好例だと思いましたね。



さて、次章も楽しみです。