「スタンド バイ ミー、スタンド バイ ユー。」感想
スタンド バイ ミー、スタンド バイ ユー。 (ガンガンノベルズ)
- 作者: ごぉ,たつきち
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2009/07/22
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
あの「ひまわり」を書いたごぉさんの新作。ガンガンオンライン連載時は読みそこねたので購入しました。もっとも、見つけるまでには結構本屋をまわりましたよ。ガンガンノベルズ置いてなさすぎです。まあ、今作で創刊(2冊のうちの1冊)ということで、しょうがないのですかねえ。
さて注目の内容ですが、まずは概略を引用。
「安心しろ、悪霊はミカが必ず祓ってやる」巨大な杖を持ち、眩いばかりの金髪を紺のローブに隠した、自称退魔師の転校生、御崎美夏。彼女の出現が坂本祐作の日常を次第に変化させていく…。それぞれの思いを抱えた少年・少女のひと夏の青春グラフィティ、開幕!!
第一印象は「まったくもってライトノベルだなあ」。
一応平凡な男子高校生に、彼につきまとう美少女幽霊に、転校してくるロリっ娘系退魔師。あとメガネっ娘も完備。ある程度ラノベとかオタク文化に染まっていないとついていけなさそうな濃い仕様です。
ヒロインである御崎美夏も、特殊能力持ちで、日常生活は常識不足で、頑固で一途で純情なあたり、ラノベ界隈では結構ありそうな造形といいますか、ざっくり言うとシャナっぽいですね。
「メロンパンがいいだろうか……(中略)いやキャラが被るのは避けたいところだ」
なぜか本人も気にしているようで。これには笑いました。
文章はこなれていますし、キャラのやり取りは軽妙で、シリアスなところは締める。基本的には面白いと思います。1200円という価格も、540ページですから、文庫を2冊買うと考えれば納得。
ただ個人的には、もう少し期待値が高かったといいますか、ひまわりの時のようにガツンと来る感じを求めていたもので、やや拍子抜けなのも事実でした。それでもラストはごぉさんらしさが出ていたと思うのですけどね。