「大正野球娘。」
- 作者: 神楽坂淳,小池定路
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/04/17
- メディア: 新書
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今後のアニメ予定を見ていたら、「大正野球娘。」なる作品が今夏放映予定とか。
少女が野球! それも大正! と聞いては捨て置くわけにはいきません。アニメを待ってはいられず、原作を読みました。
出来はそこそこ。作者もしっかりと大正時代にこだわっているらしく、色々勉強して書いたっぽいところは好感が持てます。逆に言うと、「調べて出しました」感が抜け切れていないということでもあるのですが、そこはともかく。
許婚(いいなずけ)に馬鹿にされた「お嬢」が、その反発心から、女学生チームで野球勝負を挑むことに。主人公の小梅を含めて、何やかやで9人そろえていきます。彼女たちの和気藹々ぶりはもちろん、意外にもてる小梅の恋愛模様も面白かったですね。普通、許婚が出て来る作品って、あんまり好ましく書かれなかったりしますが、次第に仲を深めていく小梅と三郎が初々しくて良いです。
ただ、それまで野球の存在も知らなかったような素人たちが、練習試合をできるようになるまでの上達描写がやや不足かな、と。足腰とか筋力とかを鍛えていたのは分かりますが、プレーそのものは特に練習してなかったような。いつの間に投げたり取ったりできるようになったんだ、と思いました。
それにしても、一冊で完結だとばかり思っていたので、普通に次巻に続いていたのには参りました。早く次を読まないと。
ところで、アニメのタイトルは最後の「。」がボールマークになってました。この辺は上手いアレンジです。