ひまわり日記

明香シナリオ他、全シナリオ終了。


なんだか泣きそうです。といっても、感動のためというのとはちょっと違い、かといって、出来が悪かったからというわけではもちろんありません。ただ、いつまでも続いてほしかったこの物語の世界と、別れなければならないということが純粋に悲しいのです。ああ、この喪失感。これまでやった傑作とも、また一味違う心残りはなんだろう。もっともっと、プレイしていたかったですよ……。


さて、では反転感想です。



明香の体が弱い、ということはこれまでのルートからそれなりに予測できたことではありますが、実は20歳だったというのはまったくの想定外。いきなり年上キャラに変貌し、それだけ残り時間が少ないという切迫感が加わるとは。……にしても、律儀に入部届けに正式な生年月日書いてたんですね。あえて隠すことではなかったということなんでしょうか。


良い話ではあったんですが、やはり明香のキャラ自体がやや薄いかな。もっと色々と感情にくるものがあると良かったんですけどね。3人で宇宙部という活動がもっと見たかったです。ただ、作品の最後を飾るシナリオだけあって、明のこと、銀河の、そして陽一の目指す道といったテーマがまとめられていたのは良かったですね。


西園寺家に居ついたアリエスとアクアの姿も興味深い。アリエスの記憶は戻らないままながら、ひまわりにいた時よりもやたらアクアとの親睦が深まっているようなのですが、なにをしているのやら。アクアはやっぱり良いですね。アクアシナリオでは結構感情的になるシーンもありましたけど、僕は彼女が落ち着いてしゃべっている時が一番好きです。「陽一と結ばれる未来もあったのかもしれない。でもそれはもうありえない世界」 半分メタ的なセリフではありますが、こういった思考。それに陽一をからかう時の機知、明に対する感情が「自分の片意地」と認められる自省。最後に別れを寂しがる姿を見て、ああ、このシナリオでも、彼女は変われたんだな、と思いました。良かった。ただ、ちょっと気になったんですが、アクアやアリエスも明香里の病弱体質を受け継いじゃってるんでしたっけ? 目赤いですし。あともう一つ、ルナウィルスって明香に感染してません? 寿命短いうえに記憶障害なんてことになったら辛すぎるのですが……。


エピローグは、それまで直接的な出番がなかった秋桜IMEで変換できない……)の視点で謎をはらみつつ終了。蛇足のような気もしますが、続編につながるのなら歓迎します。一応考察というか、書かれたことをそのまま繰り返しますと、「秋桜」と「ひまわり」の中にルナウィルス自身の記憶が埋め込まれていて、ある程度年を取ると覚醒し、人類の敵となる、と。燃える設定ではありますが、さすがにちょっと突飛かな? この時点で明香が健在かどうかも気になるところではありますが、明確にしないのは正解でしょう。



アクアシナリオ中に分岐した葵シナリオも回収。バッドエンド一直線かと思いきや、意外としっかりした作り。そして悲しい話。しかし、TIPSを最後まで見ると印象が一変する話でもありました。今作ではアクアシナリオに続く、ハッピーエンド、なのかもしれません。



では、総評も近いうちに。