「ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー」

ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー (角川oneテーマ21)

ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー (角川oneテーマ21)

ビルマの国名がミャンマーに変更されたのは、僕が小学生のころだったでしょうか。良く覚えてはいませんし、一体なんで変わったのか深く考えてもいなかったのですが、本書はタイトルにあえてビルマを使用しています。それは軍事政権により変えられた国名への非難の意味がこめて。今ビルマが置かれている状況が、そのことだけでも伝わってくるようです(ただし「ミャンマー」という用語そのものは問題ないそうです)。ということでこの記事では僕もビルマでいきます。


日本では近年すっかり北朝鮮軍事独裁経済貧窮人権無視体制が明らかになりましたが、北朝鮮と同様にひどい状態に陥っているのがビルマです。しかしながら、日本ではビルマの話は北朝鮮の100分の1もされていないといっても良いでしょう。本書は、そんなビルマの情勢について、ビルマに縁が深く詳しい著者2人が入門書的にまとめた一冊です。政権や歴史といった固い部分だけではなく、2人の個人的なつながりによるビルマ国民、あるいは在日ビルマ人達の様子も書かれ、親しみやすいつくりになっています。


日本はかつて戦争でビルマにも侵攻しましたが、それが現在の軍事政権のきっかけにもなってしまっているという話です。日本はビルマ民主化の発展に対してもっと関心を持たねばならないなと思わされました。


ということで外務省ミャンマーページ。外務省も、なんだかんだ言われつつもいろいろ頑張ってますよね。麻生さんドイツで会談してたんですか。



P.S
間違いなく世界でもっとも有名なビルマ人、アウンサンスーチーさん。彼女の名前は名字がアウンサンなのではなく、名字の無いビルマでは全部つなげて正式なのだそうです。「いつもフルネームで呼ばれるのはなんでなんだろう」という疑問があっさりと解消されてしまいました。