「パラドックス大全」

パラドックス大全

パラドックス大全

パラドックスパラドックス。それは言語と知識と論理のあやふやさを鋭くついてくる逆説たち。本書で紹介される各種パラドックスを読んで考えていると、頭がぐらぐらしてきます。


さて、パラドックスの中でももっとも有名なものといえば「アキレスと亀」でしょう。例の、アキレスは亀に追いつけないというあれです(参照ページ)。これも難しい話ですが、個人的に興味深いの死刑囚のパラドックスで、これは以前どこかで聞いたことがあるのですが、今回読み直してみてもやっぱり良く分からないという代物でありました(これまた参照ページ)。う〜ん……。


あとは、未解読の暗号「ヴォイニッチ手稿」の話は、以前読んだ「暗号解読」ともつながって興味深く、「考えられる限り最高のコンピュータを使って計算できる限界」の計算には宇宙と知識の有限性を感じて壮大かつちょっと寂しい気分にもなったりいたしました。「私は嘘つき続である」式の言語論理は屁理屈ぽくてあまり面白く感じないのですが、こういうのを突き詰めていくことで科学も発達してきたわけで、パラドックスは面白く、重要なりです。