「ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~」
- 作者: 涼元悠一,一美
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2006/12/14
- メディア: 文庫
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作者買い兼表紙買いです。涼元悠一さんと言えば、AIRやCLANNADにおいてシナリオを書かれていた方ですからね。これは読んでみないとならないってものです。651円で400ページ近い分量はコストパフォーマンスも良しと。元気な女子高生恵那の前に突然現れた謎の美少女フレイヤと、これまた現れた早花月這子。怪事件の行く末は……という感じのお話です。
感想としては、期待したくらいには面白かったけど、期待以上では無かったかな、というところでしょうか。もうちょっと怪奇魅惑的な雰囲気かなと思ったのですが、予想したよりも多少軽いというか、オタクノリが混じっている風味でありました。むろんあくまで基本はシリアスなのではありますが。あと、主人公のはずの恵那がどうも目立たないのが残念でしたよ。まだまだ物語的には序章っぽいので、続編の登場とそこにおける恵那の活躍を期待します。
以下ネタバレ反転
フレイヤが特別な存在なのは明白ですが、だからといって恵那にのみ見えるといった設定でなく、あくまで実体を持った人間(?)として書かれている点には作者のこだわりを感じました。デパートで店員達に次々着せ替えされてるフレイヤが楽しかった。ただ、こういう部分が上でも書いた恵那の地味さにつながっているようにも思われます。友人の奏も妙にスペック高いですしねえ。
いかにも対抗してそうなフレイヤと這子が仲の良かったオチにはちょっと拍子抜けでありました。そうなると「真の強敵」がこれから出て来るってことになるんでしょうかね。