「ハイドゥナン」

ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)

ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

「日本沈没」の南西諸島バージョンとも言うべき、長編海洋スピリチュアル系ＳＦです。なんと言っても与那国島が主要な舞台というところが萌えますね（笑）。日本の西端、こういう地味なところを取り上げてもらうと興味深いです。与那国の風土や信仰もしっかり描写してくれます。一度行ってみたいけど遠いですからねえ……。

お話のほうは、う〜ん、力作なのですが微妙に好みに合わずというところでしたね。近未来の科学技術や生物学関連の話はしっかりしてると思うのですが、肝心のＩＳＥＩＣ理論がトンデモ過ぎる気がして、ちとついていけない感じでした。以下ちょっと反転。

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ラストの後味が悪いよお……。岳志と柚が犠牲になってしまうなんて。いくら別世界の理想郷が示されていたとしても、辛かったです。あと中国の「先駆者」を破壊してそれっきりというのもいささか……。正当防衛とはいえ、相手も悪霊に憑かれてしまってたわけで、そこまでの罪があるわけではありますまいに。

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