Fate/hollow ataraxia 総合感想

ちょっといまさら感がありますが、感想です。一応反転




とりあえず、「楽しかった」というのが第一です。あのFateのファンディスクということで待ちに待っていた期待もあったわけですが、見事に乗り越えてくれました。冒頭から、やっぱりこの世界は良いなあ、と感じさせられましたから。特にすごいと思ったのは、「繰り返される4日間」というゲームシステムとストーリーが見事に融合していた点です。プレイヤーは士郎として日常を体験し、同時にアンリマユとしてループする世界を体感する。「飽きたから終わらせよう」というアンリの言葉とプレイヤーの感覚が同一化していくのに感嘆させられました。ネット上ではいわゆる日常シーンが退屈だ、という評が散見され、僕も半分くらいは同感するのですけれど、この演出のためにあえてそうしているのだったらすごいと思います(うがちすぎでしょうか……)。一番燃えたのはやっぱりラストシーン。お約束ですけど頭が痛くなるくらい熱くなりました。音楽も盛り上がりますし。


問題点としては、やっぱりメインルート以外のエピソードの出来ということになりましょうか。あちこちで言われてるので簡単にいきますが、途中からややマンネリ気味だった感は否めません。セイバーはほとんど食べることしかしていなかったような印象であり(サッカーは良かったですけど)、これでは騎士王のイメージがピンチというところです。他のキャラについても推して知るべし。特にサーヴァントは語られる英雄としての生涯と、目の前にいるお気楽お姉さん、お兄さん方の間に落差が大きかったですよ。
もうちょっとコンパクトな作りでも良いようには思いましたが、氷室恋愛探偵とかマジカルルビーとかはっちゃけた中に面白いものがあったのも確かであり、一概に悪いとも言いにくいところ。結局「とにかく詰め込んでみる」がTYPE-MOONさんのモットーなのかもですね(でもこの調子では新作までにどのくらい製作時間がかかることか……)。


ともあれ、例によって凝りに凝りまくった演出等、作るのに苦労したことであろうと思います。お疲れ様&ありがとうと言いたいですね。