天皇家のY染色体はそれほど貴重なのでしょうか?

昨日もちょっと触れました、男系天皇支持論に出てくる「Y染色体継承理論」なのですが、どうも自分の中ですっきりしないと言うか、納得しにくいものを感じたので考えてみました。
とりあえず古墳時代くらいまでさかのぼった時に、当時の日本人が500万人、Y染色体の種類を250万種としてみましょう(実際はもっと少なかったはずですが)。すべてのカップルが子供を2人づつ作ると仮定して、組み合わせが女の子2人になる確率は1/4。つまり単純計算では、25%のY染色体が1世代で消滅するわけです。では1世代25年。現代まで60世代とすると、残るY染色体は何種類でしょうか? エクセルで計算してみます。


ええと、「約0.1種類」となりました。……あれ?


……まあ、これはさすがにどこかで間違えたような気もしますが(*1)、理屈で言えば今の日本人、かなり大勢の人が天皇家に繋がっているのは間違いないでしょう。僕も男なので、一系に繋がっている可能性もありですね。Y染色体による皇統を強調される方はこの辺をどうお考えになるのでしょうか。
実際には遺伝子というのは突然変異も多く、そのまま伝わっているとは思いにくいです。この類の話を持ち出すということは、「じゃあ遺伝子さえ伝われば何でもよいのか」という論になり、むしろ皇室への敬意を欠いた方向に進むような気がします。



(*1)2世代目以降の計算が間違ってますかね。でも難しいのでまあいいか。