交響組曲「ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち」

ドラクエは1〜6とプレイしてきてますが、唯一やったことの無いのが7。プレステを買ったのが遅かった上、あまり良い評価も聞かないので見送りで来てしまいました。そしてここに来て新作の発売。今度買うとしたら8でしょうから、もはや7に手を出す可能性はかなり低くなったと言えましょう。「ならば」と言うことで買ってきたのがこのサントラです。今まではゲームをする可能性を考慮して我慢してたんですが、ドラクエ音楽ファンとしては本編はスルーしても音楽を聞き逃すわけにはいきませんので。さて、初めてゲーム抜きに聴くドラクエの音楽はというと……、
「意外と良いじゃないか」
と言うのが感想ですね。「意外」と言うのはすぎやま先生に失礼かも知れませんが、7は音楽についてもさほど評判が良くなく、私的にもドラクエ6でちょっと落ちたような気がしたので、期待値も低めだったのです。しかし、戦闘の曲やフィールドの曲、「封印されし城のサラバンド」等、かなり気に入るものがありました。特に「血路を開け」はテンポが良くて、これまでのドラクエ戦闘曲の中でも私的上位に入る感じですね。「哀しくせつない」系の曲が多いので全体的な印象ではやはり過去の作品群に劣りますが、少なくともそんな悪く言われるような出来ではないように感じられました。
ではなにが評価を落としているのか。おそらく一番大きいのはゲームオリジナル音源のつたなさでしょう。ロンドンフィルが(だんだんドラクエにも慣れてきたのか)結構良い演奏を聞かせてくれるのに対し、同封されたゲーム音源版のほうはかなり厳しい出来です。その音質は、PSだというのにひょっとしてSFCのドラクエ6の方が上ではないかと思ってしまうほど。謎だなあ……。ゲームでしか7の音楽を聴いていない人は、オーケストラ版を聴くと印象が一新するんでないでしょうか。ある意味、正当に活躍できなかった曲たちということになるのかもしれません。