「フルメタルパニック つづくオン・マイ・オウン」

つづくオン・マイ・オウン―フルメタル・パニック! (富士見ファンタジア文庫)

近所の本屋さんにはなかなか売っていなかった本編最新刊。いやあ、シリアスになってます。ハードな展開です。宗介も次第に適応しつつあった学園の平和に終わりの時が訪れ、のみならずミスリル基地にも敵が総攻撃をしかける。日常が一気に崩壊する様を見せつけられました。
考えてみれば二つの軍事勢力が対立関係にあるわけですから、こうした全面衝突も十分ありうること。しかしこれまでは、読むほうにも「まあライトノベルだから」的油断がありました。学園や基地はいつまでものほほんとしていられるのではないかと。今回はそんな幻想を作者に”甘い甘い”とばかりにバッサリやられたような感じですね。参りました。
今回はかなめは活躍度薄かったですが、宗介とテッサはすごく頑張っています。特にテッサは凛々しく、痛々しくも強く。あらためてすごい人物だと思わされました。

ところで今回の「読んでいて辛い」感覚、以前も何かで受けたような気がしまして。ガンパレかイリヤあたりだったかなと思いましたが、どうもプリティサミー小説版の断罪編が一番近かったのでないかなと思い起こしました。あれもなかなかに重い流れでしたからねえ……。