そして一日が過ぎて〜プレーオフ制再論

予想はされていたことですが、レギュラーシーズン2位の西武が優勝となったことでプレーオフ批判論が再燃していますね。しかしながら一方ではプレーオフ賛成論も結構あり、あらためて光も影も非常に強い制度であるということを感じさせられます。正直僕の意見も揺れ気味でして。
どう理屈をつけても、ペナントレースの価値を損ねることは否めない、いわばプロ野球の中核を揺るがす邪道。一方で、短い期間とはいえ繰り広げられる熱戦に盛り上がり。ことにパリーグ的に言うと、テレビで全国放送され、スポーツ紙の一面を飾るというのは何物にも代えがたい快挙であり、収穫であったのも確か。迷うところです。
ただ、プレーオフが終了した今になって一つ気になるのは、現行制度はその最大の光芒を初回にして放ってしまったのではないかということですね。それこそ野球の神様が全面的にバックアップしたかのように良い部分が最大限に出ました。それはロッテと日本ハムの消化試合のない戦いであったり、第1ステージ、第2ステージにおいて白熱したゲームが続き、しかもいずれも最終戦までもつれこんだことであったりしますが、昨日の試合などは、まさにその象徴だったと思います。エース同士の投げあい、先制、逆転、追撃、ストッパーからの同点劇、延長での勝ち越し劇。これでもか、と言わんばかり、シナリオを書いてもこう上手くはいかなさそうな激戦でした(それだけに、制した西武の優勝は何ら恥じるものではなく、誇って良いと僕は思うわけですが)。逆に言うと、来年以降今年の展開を越えるのは非常に難しい。結局、プレーオフ制の影の部分が徐々に優勢になってしまうのではないかという危惧が生じてしまうわけです。
以前は、「アドバンテージ改善しつつ継続」論も書いてみたのですが、こうしたことを考えると、そして現状の強い反発を見ると、やはり廃止に持っていったほうが良いのかなあという気もしてきます。……どうしたものでしょうかねえ。