私的プレーオフ改革案

第一ステージが終わった時点で、球界関係者やマスコミなどの間では「プレーオフは大成功」との声も結構聞かれるようになりました。しかし本当にそれで良いのでしょうか? なるほど、西武×日本ハム戦は文句なく好ゲームであり、手に汗握る盛り上がりでした。日本ハムとロッテは最後まで消化試合がなく、球場にお客さんも入りました。……ではありますが、それはあくまでレギュラーシーズンの面白さを犠牲にしてのもの。最初から言われていることではありますが、シーズン百数十試合を戦い抜いた結果が、わずか数試合のプレーオフでひっくり返される危険性というのはどうしても理不尽に思えて仕方がありません。「短期で勝つのも強さ」という理屈もありますが、どんなチームでも調子の波はあり、短期であればあるほど「運と勢い」に左右されてしまうというのが実際のところではないでしょうか。今回もレギュラーシーズンの7.5差がほんの紙一重だったわけですし、それが「実力」といえるかというと違うような気がします。
……と、こう書いてくると僕はプレーオフ完全廃止論者みたいですが、実はそうでもなかったりします。というか、この前まではそうだったのですが変わりました(汗) やっぱりあれだけの熱戦を捨ててしまうのは惜しい。となると問題は、シーズンの価値を高める制度への改革です。今回はアドバンテージとして下位に5ゲーム差以上をつけた1位チームには1勝分が認められ、かつ上位チームにはホームの利が与えられたわけですが、これだけではいまひとつ弱い感が否めません。そこで、私的アドバンテージ改善案を考えてみました。名づけて「ゲーム差持ち点制」。理屈は簡単、1ゲーム差につき1点を上位チームの持ち点とし、ステージ開催前に各試合に振り当てることが出来るというものです。つまり、3ゲーム差があるならば「第一試合に2点、第二試合に1点」とか指定しておくと、第一試合開始時にすでに2−0の状態で試合が始められるという話。また従来の「5ゲーム差=1勝」も維持し、上位チームは5ゲーム差を5点として使っても1勝として使ってもOKとします。これなら今年の「0.5ゲーム差も4.5ゲーム差も同じ」という欠点を解消できますし、どの試合にどう持ち点を割り振るか、戦略上の楽しみも増して盛り上がるのではないでしょうか? もちろん、このアドバンテージは1位チームだけでなく、2位チームが3位チームに対しても適用できるものとします。今年の例で言うと西武は日本ハムに7.5差ですから、僕だったら「1勝+第2戦に2点」ですかね(注:0.5ゲーム差は切り捨て)。いきなり王手を奪っておいて、仮に初戦に敗れても第2戦目に2点のリードを奪っておこう、と。このくらい有利なら負けても納得できます。
……う〜むしかし、なんだか自分で書いていて本気で面白そうに見えてきました、これ。荒唐無稽と思われるかもしれませんが、それを言ったらプレーオフ制度自体結構ムチャな制度ではありますし、やってみて不可能ではない案だと思うのですけどね。思いつかないのはスコアボードの記入法くらいで(笑)。パリーグにメールでもしてみますか、実際。


以下余談ですが。プレーオフをめぐる記事から。
「パ・プレーオフは“王道”外し「ペナントの意味なし」」ネットでは細かい内容は分かりませんが、このリード文だけ読むと一応まともなプレーオフ批判論のようです。しかして、夕刊フジ江尻良文氏といえばON礼賛の記事である意味有名な記者。すぐ後日に王監督「プレーオフ、セでも」。と語った今、果たして今後夕刊フジでのプレーオフ評価はどうなるのか。意地悪な見方ではありますが、ちょっと気になってしまうところです。