プレーオフは札幌に微笑むか? 西武5−7日本ハム

日本ハムが西武に連勝。西武は後半戦1勝4敗と黒星先行の出だしとなってしまいました。それにしましても、この2試合で驚かされたのが札幌日ハムファンの熱い応援です。平日の今日もなかなか、祝日だった昨日に至っては福岡ドームダイエーか、甲子園の阪神かといった勢いでファイターズ選手のプレーに声援が送られていました。どうやら「北海道は巨人」という話はあっという間に過去のものになったようです。僕も一応「札幌移転はうまくいくんじゃないか」と予想してはいましたが、まさかここまで急速に浸透するとは思いませんでした。プロ野球ファンとしては嬉しい誤算ですし、性急に縮小を目指す現在の球界にも一石を投じる流れではないかと思いますね。
ところで、この応援を後押ししている理由のひとつに考えられるのがプレーオフ制です。来年以降の話はさっぱり聞きませんが、このゴタゴタの中ではおそらくうやむやのうちに消滅しそうなプレーオフ制。日ハムは現在3位で圏内です。賛否両論、というか僕も含めて否定論のほうが多いと思われるこの制度ですが、1、2位に大きく水を開けられる中、消化試合のしらけムードにならないのは功績とも言えましょう。今年が最初で最後になるかもしれないプレーオフの隠れた活躍。これもまた、野球の神様の配剤かもしれません。
もっとも、西武ファンとしてはこの制度に対する思いは複雑です。ダイエーとの激しい首位争いを繰り広げる中でも、「どうせ最後はプレーオフ」ではいまいち気分が盛り上がりません。下位との差を考えると、プレーオフマジックなる計算の難しそうな数値を出すまでもなく、進出は確実。もちろん2位では3位に勝つ必要は出てきますが、逆にそこで勢いをつけて首位を倒すという考え方も成り立ちます。今のところ、首位のときは「プレーオフいらない」2位のときは「プレーオフあってよかった」というのが西武、ダイエー両ファンに共通する微妙な思いではないでしょうか。