「トンデモ本の世界T」(と学会) ★★★★ ISBN:4872338499

前作、「トンデモ本の世界R」から3年。シリーズ最新作はなぜか2冊同時登場とあいなりました。タイトルも「Rの次だからSとT」という分かったような分からないような発想ですが、とりあえずTを入手。回を重ね斬新さはなくなっているかもしれませんが、十分に楽しかったです。
取り上げられた本の中で有名どころでは「ゲーム脳の恐怖」でしょうか。「ゲーム中の人の脳はα派が増え、痴呆患者と類似しているから良くない」という無茶な主張には、「だったら『聴くとα派が出る』と宣伝のクラシックCDはどうなるんだ?」と思わされたものですが、しっかりツッコんでくれています。
それにしてもあらためて振り返ってみますに、このシリーズ、トンデモ本という概念を確立し、世間に知らしめた功績は非常に大きいものがあるのではないでしょうか。読むだけでメディア・リテラシーのレベルが数段アップするといいますか。もしもまだ元祖「トンデモ本の世界」をお読みでない方がいたら、強くお勧めいたします。教科書に載せても良いくらいだと思うんですけどね。