その7 祟殺し編終了

いや、面白怖かった。鬼隠し編の他者に対する恐怖とはまた一味違う、変容した世界に対する恐怖がありました。


圭一の行動については文章の長所を生かしてアニメ版よりも書き込まれていましたね。状況に絶望し、自ら叔父を殺すしかないと決意した部分の、意識の拡大したような描写は作者の実力の高さを感じさせられました。今度は周囲のキャラが圭一を恐ろしげに見るという、これまでの話との対照が面白い。圭一本人は冷徹なつもりでも「憑かれて」しまったということなんでしょうか。


その後の圭一の行動が軽率で穴だらけなのはアニメと同様ですが、その辺が「知能があっても賢さが無い」とされるキャラ設定ということでしょうか。とは言え、あんな状況で冷静になれるはずも無いか……。物語とは言え、主人公が殺人をする側にまわるというのは衝撃的なものです。


ラストは本当に圭一の呪いによって起こったものだったのか、そもそもあの雛見沢は本当に別の世界だったのか。謎を残しつつスタッフロールが流れたということは、前半の終わりを示しているってことですかね。今のところ思ったよりもグロい描写が無いので、ちょっと安心しつつ今後も楽しみです。