SHIROBAKO 第20話「がんばりマスタング!」

もう今回を入れても残り5話しか無い。見るのが楽しみで嬉しいのに、残りの少なさが悲しく思えてくるそんな時期、そんな作品になりました。


三女の放映前制作もいよいよ佳境。えくそだすっでも苦労した最終話の調整に入ります。原作の先行きは不明。原作サイドはお任せでということらしいので、さすがにもう横槍を入れてくることはないと思いますが、やっぱりこういうアニメオリジナルのラストって大変なんでしょうね。どうしてもそれまでの流れから浮いちゃいそうになりますし、一歩間違うと原作ファンから失望される可能性もある。それを最後の2話程度でこなそうと言うんですから、舞茸先生すごいです。


どうも三女の作中ではありあが飛行機を降りてしまった状況らしく、それを再び乗せるというのが基本線。ただ、そうは言っても具体的にどう展開するかが難関。例によって木下監督は思いつきで、「いっそ乗せなくても」なんて言い出しますが、すぐにあおいとみどりが反対するのが面白かったですね。どうせコンテでやっぱり乗せようと言い出すに決まっていると。もっともすぎるほどもっともなんですが、体感しているあおいはともかく、みどりがすぐに反応したのも面白い。これは「物語の展開としてそれはありえない」というライター(志望)としての確信なのでしょう。


さて、今回はこの、りーちゃんことみどりにまたスポットが当たりました。舞茸の弟子にはなれなくても、「師匠」と呼んで、課題を出してもらっていると。おお、いよいよOPの光景になってきたじゃないですか。あおいも言うように3歩か4歩くらい前進ですよ。


ただ、平岡に暴言を吐かれてさすがに落ち込んでしまいました。あれはセクハラを通り越してなんですかね、人格否定的な領域といいますか、とにかくひどい言葉でありました。でもってその結果、


「私、師匠が男とか思ったことありませんから!」


というすごい発言に。これ、舞茸としては喜ぶべきか悲しむべきか分からないセリフですよね。まあ、それ以前に「いきなりなんだ?」という感じではあったでしょうが。


その後も、ありあたちのセリフを考えてみるも全滅だったみどり。脚本の世界も甘くないですけど、頑張れ頑張れ。応援です。


ラストは、いよいよ出来上がってきた三女のプロット。冷静に考えると、ここではまだ12話の映像はできてないはずなので、そこはそれ、完成イメージということで。キャシーに迫る危機。それを見て決意するありあ。


「私にはやりたいことなんてない」
「でも、皆がやりたいことがあるなら、それを援護することは出来る」


ああ、なんだかこのシーンだけで泣けますよ。これは名作の予感です。でもって、このありあの言葉はそのままあおいの目標の話につながっているんでしょうねえ。素晴らしいつながり具合に感服ですよ。


ええと、あと平岡くんについて。何か書こうかなと思いましたが、作中の言動がすべてなのでそれ以上付け加えられないです。別に悪人ではないと思うし、最後は良い所も見せてくれると思うんですけどね。