「ラストゲーム」祝・完結(遅い)
- 作者: 天乃忍
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2016/10/05
- メディア: コミック
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久々に見たら完結してるじゃないですか。あわてて読みました。この作品については以前一度感想を書いてますが、好きなんですよ。
で、最終巻。良いハッピーエンドでしたねえ。いや、本作がハッピーエンドになるのは誰がどう考えても明らかなのでネタバレにもならないと思うのですが、それでも良い。
柳尚人と九条美琴。もう事実上両思いだったことは明らかなんですが、これ以上こじれずに上手いこといって良かった。真面目なところもありつつ深刻にしすぎないのが本作の長所。作者さんも欄外で書いていますが、これは担当さんの力によるところも大きいのでしょうか。
最後は「ゲーム」にこだわらず柳の方から告白するのかなとも思いましたが、やや意外にも美琴からの告白とはね。柳くん大勝利でした(10年かかりましたが)。美琴の照れた笑顔が素晴らしいよお。頑張った甲斐がありましたなあ。もっとも、デレ期が短くて嘆いていた柳でしたが。いや、美琴は表情になかなか出ないだけで心の中では柳のことを大好きで大切に思っているんですよ。きっと、多分。
大団円の結婚式。柳は美琴に新たな「ゲーム」を提示するのでした。美琴を幸せにできたら勝ちかあ。正直、もしかしたら今作最大の問題は「ラストゲーム」というタイトルが無意味になってきていることかもしれないと思っていたんですが(最初は読み切りの予定だったのでしょうがないとは言え)、それすら最後に料理してくるとはねえ。恐れ入りました。末永くお幸せに。
以前にも書いたことですが、少女マンガでありつつも少年マンガ的な魅力もあり、老若男女楽しめるであろう傑作。そもそも少女マンガのラブコメで男子が主人公というのも珍しいですかね。柳の性格が味があってよかったです。他のキャラも悪い人がいなくてほのぼのでした。桃香様は苦労しそうですが……。
それにしても、良い作品を読み終わると、感無量とともにお別れが寂しいです。これ、アニメ化したら人気出ると思うんですけど、どうでしょうかねえ。現段階で話を聞かないってことは見込み薄なんでしょうが、密かに期待してしまいます。