ソードアート・オンライン プログレッシブ(コミック版)


さて、先日見た映画でSAO熱が高まったので買ってきましたよ。「プログレッシブ」のコミック版です。原作小説は読んでないので「そもそもプログレッシブとはなんぞや?」という感じでしたが、どうも最初は飛ばしていた1層から順にアインクラッド編を進めていく企画のようで。


ただし、今作は単なるコミカライズではなく、主人公がアスナになってます。もちろんキリトもたくさん出てきますが、基本的にアスナが中心というのはゆるぎません。そこが良い。


僕はアスナというキャラは好きではありますが、どうも彼女が「完璧なヒロインでありすぎる」ところに少々食い足らなさを感じておりまして。マザーズ・ロザリオ編を経てその感覚は多少緩和されたとは言え、こうしてアスナ視点から物語を見ることで、彼女の人間性により深みが出るものと期待しておるのですよ。


もっとも、今作のアスナはどうもツンツンしすぎていて、本編と印象が違う感は否めません。一応理屈的には「デスゲームに巻き込まれたばかりで余裕がないため」ということになるんでしょうが、それを考慮したとしても「もはや別人じゃないの?」という気も。だいたい、最初からキリトと仲良すぎるよなあ、というのも本編設定上からは引っかかるところです。まあ、このへんは原作者も承知の上で矛盾しているらしいんですが、どうしたものか。あくまでパラレルワールドってことなんですかねえ。


なお、妙に印象に残ったシーンは、5巻でアスナがキズメルと入浴するとき、彼女のプロポーションを見て「これは男性が創ったファンタジーだ」と認識するところ。なるほど、NPCだからキャラデザ入ってるはずですもんね。セリフは自動生成かもしれませんが、声についてはやっぱり声優もいるんでしょう。SAO事件の最中、「自分が出演した作品がこんなことに」と嘆く声優もいたかもしれません。メタ的にはアスナ自身のキャラデザも男性だと思うので、「君が言うな」的話であるのがなんとも。アスナのプロポーションも十分良いですからね。


このペースで最後までどれだけかかるのか分かりませんが、のんびり追っていきたい作品です。