機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第48話「約束」

さらば団長。オルガ・イツカ


鉄華団の目指したその先に、彼はたどり着くことができなかったのだなあ。たとえ最後に「前へ進む」ことの意義を見出したとしても、それでも、彼の歩みはここまででした。全面包囲からのかすかな希望が見えたところでのこの有様。そりゃミカのピストルとかフラグはありましたが、モビルスーツに乗ることもなくお別れとは。


思えば彼は最初からずっと、良きリーダーであり続けました。むろん完璧な人間ではなかったにしろ、常に鉄華団の道標であり続けた、立派な男でした。それだけに、団の安息の日を待たずして逝ってしまうことは残念でなりません。


おそらく、物語的に言えば、今作は最後にミカヅキの自立を必要とするのでしょう。今回マクギリスに答えた、オルガの言うことを聞くだけの主人公ではなく、自分の意志で何かをなそうとするミカヅキに。それだけの時間が残されているのかちょっと心配ですが、見届けましょう。


光明は、少なくともアトラとクーデリアが生き残る可能性が大きくなったことでしょうか。前回「赤ちゃん」発言ですべてもっていったアトラ。常識人に見えて、彼女は彼女でどこか変人であることが今更のように感じられたわけですが、あれだけ赤ちゃんフラグを立てたからには無事であってほしいものです。いや、もちろんミカヅキたちも一緒にというのが一番なんですけどね。やっぱりここまで頑張って全滅なんて面白くないですよ。


ところで、一人で突っ走っていったマクギリスさん。ここのところ無能無能と言われてましたが、今回は久々に強いところを見せた上、鉄華団を「勘違いするな」とツンデレ式に(まあ、本音でもあったんでしょうが)助けたところに少し哀愁が漂っていたような。鉄華団は彼の見込んだ組織とは少し違っていたと。おそらくそれもある程度分かってはいたのだと思いますけどね。どうやらラスボス路線は外れたようなので、彼にも生き延びてほしいものです(ついてきた部下はどうしてるんだろう……)。