ViVid Strike!が熱い!

いやあ、正直ここまで面白くなるとは予想外。往年のなのはファンとしては感涙モノです。


思えば無印とA'sが名作で人気を高めたなのはでしたが、Strikersの出来がいまいちでお話的にもしばらく終息。そこから去年ViVidがアニメ化されたと思いきや、こちらもアニメの出来としては物足りず、2期の告知はされながらも最近までほとんど音沙汰のない状態となってしまい、もはやなのはも半死半生で終わってしまうのかと危惧、というよりも、すでに諦めに近い境地でありましたが、まさかここで盛り返してこようとは。ViVidと違い、脚本が本家都築さんなのが良いのか、監督の西村純二さんの力なのか。ちなみに、個人的には西村さんと言えば「逮捕しちゃうぞ」と「true tears」の人というイメージであります。


今作は、あくまで新主人公であるフーカとリンネの物語という主軸をもって、タイトルからも作中からもなのはやフェイトたちを消し去ったことがプラスになっていると思います。ViVidで不満だった「シリーズファンですらキャラ多すぎてわけわからん」状態を脱していますね(やっぱ不評に反省があったのでしょうか……)。それでいつつ、ViVid主人公であるヴィヴィオにも適度にスポットライトを当てると。うまい構成だなあ。


8話のリンネとヴィヴィオの激闘で、「どうせストーリー的にはヴィヴィオが負けちゃんだろうな」と思っていたものですから、彼女の勝利には驚きと共に「強くなったなあ」という親目線が入っちゃいましたよ。なんだか過去作も見直したくなってくる、それだけの力がある作品ですね。


まあ、例によって不安定気味な作画とか、相変わらず世界設定の怪しいミッドチルダとか、ツッコミどころはあるのですが、全体の勢いはまさになのはであり、無印やA'sの頃を思い起こさせる熱さ。もしからしたら、今作は「なのはシリーズ中興の一作」なんてことになるのかもしれません。タイトルにはもはや「魔法少女リリカルなのは」が入ってないので、別作品としてみるのもありと言えばありかもしれませんけどね。


……それにしても、これだけ本作の出来が良く、しかも未来のことを描かれてしまうと、ViVid2期のハードルがかなり上がってしまいますなあ。そっちも頑張れ。