「日本株は、バブルではない」

年初よりするすると上昇し、意外なほどあっさりと2万円を突破した日経平均株価。8,000円あたりをうろついていた頃から考えると、ずいぶん遠くに来たものだという感じですが、その後は2万円から2万1,000円あたりで横ばいという状況になっています。外にはギリシャ危機や中国バブル崩壊懸念があり、内には安倍政権の支持率低下等、なかなか難しい材料が多い昨今。果たしてこれからも日本株は上がるのか。そんな疑問を持っていたところに、キャッチーなタイトルの本書をついつい買ってしまいました。


古今東西、「この相場はバブルじゃない」とか言い出すと、たいていバブルが弾けたりするものですが、本書の著者は、知る人ぞ知る優良アクティブファンド「ひふみ投信」のファンドマネージャー。その程度のことを知らないはずはありません。それでも著者があえてこれほど強気なのは、、アベノミクスの「新・3本の矢」である「伊藤レポート」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」の方向性を高く評価しているため。これらはいずれも、日本の家庭や企業に死蔵された1000兆円とも言われるお金を動かそうとするものであり、日本経済に大きな成長をもたらすであろうと、著者は予想しています。そう上手くいくもんかな、と少々眉唾にもなってしまいますが、期待できそうな話ではあります。


本書の分量や内容はそこまで濃くないのですが、その分情報は新しく、文字も大きいので簡単に読めます。一つ一つはネットでも手に入る情報かもしれませんが、こうしてまとめてくれるのが書籍の良いところですね。


まあそんなこんなで、僕もやっぱり日本株に強気でいくことにします。とりあえず最近は「そーせい(4565)」が良さそうだと見て買ってみました。割と長期目線で、2〜3年後が楽しみだと思っているのですが、どうなることやら。