ユリ熊嵐 第8話「箱の花嫁」

大方の予想通り、箱仲ユリーカ先生はクマでした。もう「ユリ」と名前がついていたらクマ、というのが確定的になってきましたね。「ユリ=クマ」の法則。これは一体何を表そうとしているのか……。しかし先生の名前の由来はこれだけではなく、「箱仲」の方にもありました。汚れのないものを箱に入れて閉じ込めるという、彼女を拾った「彼」から受け継いだ考え方が。


彼女もまた銀子と同じように捨てられた子グマで、人間に拾われた存在。拾った人間の声は女性でしたが、「彼」と言っていたところを見ると男なのでしょう。今作ではライフ・ジャッジメント・ガイズとみるん王子に次ぐ男キャラです。汚れのないものをそのまま箱に入れて大切にしていたという彼は、当初ユリーカを寵愛しますが、やがて次の汚れなく素晴らしい物を見つけて去ってしまう。その裏切りに「クマショーック」なユリーカでしたが、この構図は次の澪愛との関係でも繰り返されます。


クマの手と耳を生やしたユリーカと澪愛。2人は友達になるのでした。この友情自体は嘘でもなんでもなく、本物だったのですね。しかし、澪愛が紅羽を産み、その愛情が紅羽に注がれるのを見たユリーカは、ペンダントの誤解もあって澪愛を殺してしまう……。う〜ん、生い立ちには同情すべき点もあるとはいえ、やっぱりやってることはひどい。ユリーカにとって紅羽は、友人の忘れ形見で大切な存在なのかと思っていましたが、むしろ逆で、自分から澪愛を奪った敵だったのですね。ひゃー、怖い怖い。


それにしても、学生時代のユリーカの姿は半クマ型とも言えましょうか。銀子やるるも時々なってますが、完全人型と完全クマ型は分かりますが、この、半クマ型はどういう状態を表しているのでしょうか。アニメならではの不思議表現でありますな。あと、紅羽の父親は誰なんですかね……。


ラスト、銀子に鉄砲を向ける紅羽(余談ですが、今まで紅葉だとばかり思っていて、記事でもそう書いておりました。澪愛が漢字を説明してくれたんでようやく気づいた)、るるが語った銀子の罪とは、やはり純花を見殺しにしてしまったことなんでしょうか……? 思いがけずも急展開で進むユリ熊嵐。まだ8話だというのに一体どこまで物語は展開するのでしょうか。


シリアス風味が強かった今回の清涼剤は、銀子とるるの「動かぬ証拠」写真。一瞬でクマ形態になり、鮭にかぶりつく2人の間抜けさがおかしくも可愛らしかったですねえ。