ソードアート・オンラインⅡ 第10話「死の追撃者」

いやあ、面白いです。シノンの危機に駆けつけるキリト。そこからの逃避行で、仮想世界でも引き金を引けなくなってしまったシノン。強かった彼女がキリトに弱音を吐いてしまうまでの流れが自然で、感情移入できます。

「いつの間にかシノンじゃなくなって、現実の私に戻ってた」

この言葉が胸に迫りますね。それに対するキリトの対応も思いやりと毅然とした強さが同居していてかっこ良い。これなら女の子に好かれるのも納得というものです。ただかっこ良くシノンを受け止めているというだけでなく、過去の殺人という重荷に対して、自分を重ね合わせている部分もある。この流れも上手い。

アクション的にも、馬型機械で追ってくるデスガンの不気味さに、バイクでジャンプしながらのショットと見応えがありました。作画は常に安定しているのがこのシリーズの良い所です。

それにしても、ＡＬＯ編とＧＧＯ編を見ていると、ＳＡＯ編の構成の弱さは何だったのかと思いますね。まあ、デビュー作のために文庫１冊に話を収めるという無理が原因だったのでしょうが、アスナとの出会いと付き合いの深まりも、今回のシノンほど丁寧に描いてくれていれば、より納得できるものになったことでしょうに。まあ、今更言っても詮ないですが。

一端は落ち込んだシノンですが、また強さを取り戻してデスガンに対峙してくれることを期待です。