囮物語 なでこメドゥーサ其ノ肆

え、これで終わり!? という、衝撃というか、驚きの展開とラストでした。まだ救いのあるエピローグとか何かあるんでしょ、いやあってほしいという視聴者の希望を見事に打ち砕くような「後日談ナンテアリマセンヨ」の、絶妙さが憎らしいほどです。


撫子の罪と償いの物語すら、彼女自身のための「囮」だった妄想の世界。だからこそ囮物語ですか。ということは、クラスで叫んだのも本当に心底撫子の行動であって、「クチナワ」は関係無かったということになりますね。あえて解釈すれば、撫子の鬱屈した精神状態が作り上げた多重人格的な症状というとこですか。最初から神様へ祈ることを目的としていたのであるなら、月火に語った、暦を奪うつもりはないという言葉も自己欺瞞だったということになりますね。


……ただねえ、面白いといえば面白い展開だったものの、撫子というキャラをここまで壊してしまう必要があったのかというと、ちょっと疑問も残ります。多少おかしなところはあっても、こんなに歪んではいない子だと思ってましたけどね。まあ、勝手な期待と印象と言われればそれまでですが。さすがにこのまま投げっぱなしだと暦やひたぎの命が半年後に終わってしまうので、そのうち何らかのエピソードが語られるんでしょう。とりあえずそれを待ちます。


それにしても、撫子は卒業式の日までどうやって暮らすつもりなんでしょうか? 一応自宅に戻るのですかねえ。両親にはちゃんと心配されてましたし。