WHITE ALBUM2 プレイ日記 杉浦小春ルート終了

WHITE ALBUM2(「introductory chapter」+「closing chapter」セット版)

WHITE ALBUM2(「introductory chapter」+「closing chapter」セット版)


せつなくて、ほろ苦くて、でも暖かくて、強く胸を打ちます。このルートだけでも、評判通り傑作だなあと。



以下ネタバレ注意。




雪菜に拒絶されて弱っていた春希ですが、小春の人の良さとお節介に救われていきます。次第に距離を縮める春希と小春。春希を嫌っていたはずの小春が彼を好きになるまでの過程がやや急な気もしましたし、雪菜のことを宙ぶらりんにしたまま関係してしまうのもどうかとは思いました。あれだけ真面目で有能な小春が、自暴自棄気味になっちゃうのもやや違和感。


とはいえ、そんなことは些細な事です。二人の苦しみと、それから、比較的、全力で立ち向かっていく姿にはグイグイと引き込まれました。春希も途中までは情けなくフラフラしているようにも見えましたが、やる時はやる。それでこそ雪菜や、かずさや小春が好きになった男です。


そして、雪菜との別れの時。どんな修羅場になるかと思いきや、雪菜の優しさに救われましたね。彼女と小春、春希とのシーンは本当に切ない。もちろん、先日のデジタルノベルの感想で書いたように、雪菜とて聖人というわけではなく、そこに至るまでは深い葛藤や苦しみがあったに違いないのですが、それを乗り越えて出せる表情は、やっぱり彼女の本質なんだろうなあと、少しほっとしたりもしました。また、旧友との和解という救いが書かれていたのは良かったです。


茶店の窓越し。春希に対して笑顔で手を振った雪菜。小春の目に映った涙の雪菜。どちらのシーンも感動的でした。


そして、辛さを乗り越えて歩んでいく春希と小春。何度も「似ている」という評価がありましたが、似たもの同士だけに、息の合った時のエネルギーはすごいものがあるだろうなと思います。逆に、お互い頑固なぶん喧嘩した時も大変そうですが。未来に幸あれです。


それにしても、雪菜の心情はどうだったのかなとか、孝宏は春希が姉と別れて小春と付き合うことを知ってどう思ったのかなとか、色々二次創作も生まれそうな物語だなと思いましたです。パラレルワールドとしては、孝宏×小春というのも面白い。まあ、この辺は自分では作れないので、他の作者さんに期待ということで。


さて、次はどうしましょうかね。まだ余韻が残っているので、すぐに他のルートに行くには心が重い。もう一度小春ルートの終盤を見なおそうかな。