Fate/Zero 第24話「最後の令呪」

冒頭から、切嗣、綺礼の直接対峙。二人のアップが続いて、緊張感を煽ります。切嗣はこの時点で、綺礼がアーチャーのマスターであることを知っていたんでしたっけねえ? ま、推測はしていた、くらいですか。


そして戦闘開始。いやもう、この人達人間じゃないでしょ? 魔術と銃を駆使する切嗣はまだ分かるにしても、銃弾を弾き飛ばす綺礼は明らかにおかしい。いまさらですけど。そんなさなかに、アイリスフィールの死体(という言い方は辛いなあ……)は聖杯へと変化。あんなくっきり杯の形を取るとは意外でしたが、その器を魔力が満たしていきます。


ここで聖杯に取り込まれた切嗣と「聖杯の意思」の問答こそが、バトル以上に今回の肝でした。聖杯は願ったもののやり方でしか願いを叶えられない。すなわち、切嗣がこれまでやってきたように、多数を救うという名目のもと、少数を切り捨て続けることしかできないのだと。それは、全てをなげうってこの戦争を戦ってきた切嗣にとって、あまりに非情な宣告でした。


ただ、話が違う、と言ってしまえばそれまでですが、過去3回聖杯戦争は起きているわけですし、切嗣はそうした過去のシステムについては調べなかったのだろうかという疑問はありますね(……と、ちょっと検索したところ、第3次までの聖杯戦争では願いを言うところまでいかなかったようで。どうも、苦労多くして益の少ない聖杯ですなあ……)。


幻想世界の中とはいえ、妻を殺し、子を殺して「世界を救う」ことを選んだ切嗣。ここがもう、あまりに残酷で、見ていられないほどです。結局、彼の選択は常にこうならざるをえないのでしょうか……。


一方セイバー。バーサーカーランスロットの前に精神的に押されながらも、それでも勝つ(そして雁夜も悲しく退場)。もはやセイバーらしからぬ、といっても良い聖杯への執念もさることながら、基本ステータスはやはりとても高いのでしょう。でもアーチャーには歯が立ちそうにない、というところでの切嗣の登場、そして聖杯破壊命令。


原作を読んでいたはずですが、この辺の流れは全然覚えていなかったので、おお、この場面で来るかあ、という感じでした。


ここで残り一話、ということは、ラストはエピローグ的な部分に多くの時間が割かれそうです。stay nightへとつながるZeroの物語。最後まで注目です。



それにしても、聖杯って一体どんな願いだったら使えるんですかね。そこがいまいちわかりにくいところです。自分で方法が分かっていて具体的な指示であれば拡大実行してくれるということは、単純に「お金がほしい」みたいなものでも曖昧すぎて拒否されちゃうんでしょうか? それとも、輪転機を作成してお札を刷ったり、株のアルゴリズム取引でもして、稼いでくれたりするんでしょうかねえ?