Fate/Zero 第22話「この世全ての悪」

最後の決戦へ。


まずはやっぱりライダー陣営が良いですね。本当、今作における救いですよ、彼らは。ライダーに友と認めらたウェイバー。見ている方も感涙ものです。そして今回は二人だけでなく、「おじいさん」との交流も。ウェイバーの暗示が下手だったのかどうか、彼が本当の孫でないことが分かってしまいましたが、それからのやり取りが心にしみます。


「振り返ってみればな、命と秤にかけられるほどの事柄なんて、結局のところ、ひとつもありはせんものじゃよ」


自らの命のみならず、周囲の人々にも犠牲を出しながら、理想を追求しようとする切嗣とは好対照ですね。


なんだか銀英伝のヤンの台詞を思い出しました。「人間の社会には思想の潮流が二つあるんだ。生命以上の価値が存在する、という説と生命に勝るものはない、という説とだ。人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。」と……。


そして今回、メインヒロイン(だとあえて言ってみる)、アイリスフィールもまたこの世を去ることに。最後まで切嗣を信じて逝けたのは、せめてもの幸せだったのかもしれませんが、綺礼の残虐さは目にあまるものがあります


ラスト、聖杯の中だかの良く分からない世界を、彼女の精神は漂います。眼の前に積み上げられた失敗作っぽい彼女の姿は、かつて実際に見た記憶でしょうか。おそらく誰もが綾波レイのシーンを思い起こしたことでしょうね。性格や容姿が違うのでこれまであまり連想しませんでしたが、考えてみれば、色が白くて目が赤いというところは同じでした。これってなにか、ホムンクルスの原型イメージがあったりするのでしょうか?


久々にイリヤも回想で登場。娘にそんな苦しみを味わせないようにと心から願うアイリスフィールでしたが、画面がだんだんと黒く覆われていくのが不吉な予感で一杯になります。この辺はstay nightを思い起こすと辛いシーンですなあ。


次回はいよいよ征服王と英雄王の一戦! 楽しみです。