コードギアス 反逆のルルーシュR2 第9話「朱禁城 の 花嫁」

いや〜、面白かった。前話の唐突な展開でかすかに不安になり、ついでに先週の特別番組でやきもきさせられましたが、そんな想いを吹き飛ばしてくれる満足度でした。とにかく密度の濃いこと濃いこと。一つ一つ見どころを上げていくとキリがなくなってしまいそうな、本作らしい勢いは健在でした。


ゼロの行動は一応話が通っていたんですね。人工島を用意してくれるとは中華連邦も気前の良いことです。その中華連邦ですが、これまで不祥だった地図も明かされました。インドまで含んだかなり広い地域で、ラクシャータを含むインドの一部勢力は独立を目指しているという設定ですか。なるほど、そもそも前作で「インド軍管区」なる存在が突然でてきて良く分からなかったものですが、今頃になって説明があろうとは思いませんでしたよ。


ゼロの狙いは中華連邦に根拠地を持つと同時に、天子を抑えて勢力を増大させること。大宦官たちもこれを受け入れたのは、黒の騎士団を反ブリタニア帝国の戦力として利用したいがため。しかし、シュナイゼルの交渉により新ブリタニア帝国派が勢力を増し、政略結婚を画策した。……とまあ、こういう流れですか。ついていくのが大変ですが。しかしブリタニアにとって犯罪者である神楽耶を披露宴に招待するというのはありなのか。名家なので無視できない、というところなんですかね。


星刻は天子に対する想いを胸にクーデターを引き起こします。天子が星刻の名を呼ぶ場面はなかなか感動的、ではありましたが、正直展開が速すぎてぐっと来る暇がありません。この辺はテンポの副作用でしょうね。こういうのはもっと長く、できれば数話をかけてためませんとね。ともあれ、その機会を利用してゼロは天子を手中に収めることに成功(?)するのでした。……何も起こらなかったらどうするつもりだったんだろう。さすがのルルーシュもそこまで計算していたとは思いにくいんですが。


ロイド、ミレイ、ニーナ、スザク、カレンら、披露宴で再会した人間関係も見ものでした。ニーナがミレイにぶつける言葉は……まあ、全てが間違っているわけでもないのですが、それでもやっぱり感情的になりすぎてますな。でもゼロを目の前に見るや刺し殺そうとするのは、ある意味素直で分かりやすいです。あんなことを言われてもなお落ち着いて、カレンやニーナのことを案じるミレイさんはやはり会長です。ただ遊び気分なだけじゃないのですよ。


大宦官が思い切り悪者になっていて少し可哀想でした。いや悪者なのは間違いないんですが、宦官って三国志でも何でも悪役になりますよね。歴史上そういう事例が多かったんでしょうけど、宦官にも良い人はいたでしょうしねえ。バランス上、宦官の味方キャラがいるとなお良い、かもしれないと思いました。まあ、現在宦官はいませんから、悪く書いても抗議がくることはないでしょうけどね。


放映後に久々紙芝居プレゼントコーナー。「そういえばロロはどうしてるんだろう」と思ったのは僕だけではないことでしょう。