ファンブックを読んでつれづれ感じたこと

上記CLANNADとはるのあしおとのビジュアルファンブックを読んであらためて感じさせられたのが、「製作者というのは本当に深く考えて作っているんだなあ」ということでした。両誌とも作り手がインタビューや座談会で各シナリオのテーマやゲームの様々な要素について語っているわけですが、成功失敗はさておき、狙いをしっかり定めて取り組んでいるということが伝わってきます。たとえば僕はCLANNADにおいてなぜ渚が入院しなかったのか疑問だったですが、麻枝さんもそこは十分に気を使い、渚のワガママにならないよう何度も書き直したとのこと(それでも納得はしにくいですが……)。結果的に不評だったオープニングの挿入シーンについても「それが一番」という自信をもっての決定であるわけなんですよね。当然といえば当然なのかもしれませんが、意識の高さを感じました。はるのあしおとも同様。こちらはとくに、オープニング、エンディングのムービーシーンの解説が興味深かったです。
となると問題は、こちらがそこまでの意思を読み取れているかどうか。僕は考察とか分析とか考えないで割とそのまま、よく言えば素直にプレイしていってしまう性質なので、AIRのラストにしろCLANNADの幻想世界にしろ未だ解釈ほったらかしなんですが、そういうのは少し申し訳ないかなあと思っちゃいました。まあそうは言っても、受け取り方も楽しみ方も各人各様で良いだろうとは思うんですが。
ファンブックとしての出来映えは双方ともなかなかだと思いますが、情報的にははるあしの方が充実しています。感想として、白波瀬さんが予定になかったキャラだったとは驚きでした。やや出番が中途半端なのもうなづけるというものです。あと「名作には魅力的な攻略不可キャラがいる」というコメントは至言。教頭代理シナリオが無いことにこれほど説得力のある回答は無いかもしれません(笑)。CLANNADはショートストーリーがついていたのが良かったですが、汐についてのページがとても少なかったのは残念でした。