ファンタジックチルドレン 第21話「デュマ」

タイトルどおり、これまで悪役的存在感を見せてきたデュマが別の顔を見せた回でした。身体さえ変え、ただひたすら姉に会うために過ごした日々。寂しく、健気です。もっとも、今回も他者への冷たい態度や、ヘルガに対して逆切れするという乱暴な部分も健在。こういう多面的な描写は彼のキャラクター像を深めているように感じられました。
新しい面と言えば、ヘルガのほうも覚悟を決めたためかここに来てぐっと魅力的なキャラになってきました。デュマの誘いをきっぱりと断りつつも言葉をかける優しさ。ゲオルグの前でも屈しない勇気。序盤の暗いだけの様子とは大違いです。さすがはヒロインの風格といったところですかね。
ところで、今回一番びっくりさせられたのがギリシアの人々が巨人だったことでした。良く考えてみれば以前から示唆されていた気もしますが、実際に見るとインパクトがあります。なるほど、以前デュマの前のゲオルグらが異常に大きく見えたのはそういうわけだったのか……。時間の差といい、こういう「ちょっとした驚き」を上手く使うのは良いSFの証拠だなと思わされました。